01-01. 第1回 法廷 2007/08/07 < 01 更新料返還訴訟
■第1回法廷 2007年8月7日 報告
炎天下の中、
約150名の方が
傍聴券の交付を求め
抽選会場に集まられました。
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01-更新料返還訴訟
02-過去の裁判判例
のご紹介
03-貸主更新料弁護団
04-裁判傍聴・集会参加
のお願いと報告
05-参考 新聞記事
06-全国賃貸住宅新聞
「更新料訴訟の行方」
07-更新料訴訟について
の要約
08-更新料滞納者に対す
る更新料支払請求訴訟
について
09-パンフレット
10-リンク集

平成19年8月7日 更新料返還訴訟 第1回法廷期日開かれる
 
第一回法廷期日が開かれました。京都地方裁判所101号法廷の一般傍聴席は75席です(報道各社用の席は別枠に設けてあります)。当日、午後1時20分までに集合場所に来られた方に対し抽選引換券が交付され、75席の傍聴券の抽選がなされました。そのため、抽選にはずれた人、1時20分の締切後に来られた人は傍聴できない事態となりました。抽選引換券の交付を受けた人は約150名、1時20分の締切後に来られた人は50名以上、合計200名以上の方が傍聴のため、京都地裁に来られました。
当日の京都の暑さはとりわけ厳しく、しかも抽選引換券の交付場所が、陽射しを遮るものが何もない京都地裁の駐車場だったため、抽選券獲得もまさに汗の出る作業となりました。





本件更新料返還訴訟の裁判は、午後2時、指定時間通り始まりました。
最初に、訴状、答弁書、準備書面、証拠の提出の手続きがありました。次に、原告(借主)側、被告(貸主)側と、意見陳述をしました。原告側は野々山宏弁護士が、被告側は田中伸弁護士が、それぞれの陣営を代表して、約10分にわたり意見陳述をしました。民事裁判の一般事件で意見陳述がなされるのは稀ですが、本件訴訟事件の重要性から、双方、力のこもった意見陳述でした。
意見陳述の後、次回以降の準備事項・期日の日程等が決められました。次回期日は9月25日(火)午前10時05分〜11時、次々回期日は11月16日(金)午前10時〜11時、いずれも今回と同じ京都地裁101号法廷で行われます。傍聴者が75名以上になる場合は抽選になりますので、時間前に裁判所の所定場所に集合してもらうことが必要です。詳しくは後日、本ホームページでお知らせします。
本件裁判の現在の進行状況は、下記のとおり弁論手続の第一回期日が終わった段階です。通常、第一審は、平均8ヶ月程度はかかっています。複雑・重大な事件は、それ以上に審理期間がかかります。





本件更新料返還訴訟の裁判は、午後2時、指定時間通り始まりました。
最初に、訴状、答弁書、準備書面、証拠の提出の手続きがありました。次に、原告(借主)側、被告(貸主)側と、意見陳述をしました。原告側は野々山宏弁護士が、被告側は田中伸弁護士が、それぞれの陣営を代表して、約10分にわたり意見陳述をしました。民事裁判の一般事件で意見陳述がなされるのは稀ですが、本件訴訟事件の重要性から、双方、力のこもった意見陳述でした。
意見陳述の後、次回以降の準備事項・期日の日程等が決められました。次回期日は9月25日(火)午前10時05分〜11時、次々回期日は11月16日(金)午前10時〜11時、いずれも今回と同じ京都地裁101号法廷で行われます。傍聴者が75名以上になる場合は抽選になりますので、時間前に裁判所の所定場所に集合してもらうことが必要です。詳しくは後日、本ホームページでお知らせします。
本件裁判の現在の進行状況は、下記のとおり弁論手続の第一回期日が終わった段階です。通常、第一審は、平均8ヶ月程度はかかっています。複雑・重大な事件は、それ以上に審理期間がかかります。


■第1回法廷 意見陳述書 要旨

借主側
原告=借主側(野々山宏弁護士陳述)
●1.
居住用賃貸マンション等の賃貸借契約において、原状回復特約や敷引特約による敷金不返還問題が社会的に問題になるなど、賃貸借契約書の中に数多くの賃借人にとって不利益な条項が存在することが問題になっており、これら賃貸借契約における不当条項を巡っては、消費者契約法施行前においては、判例などで賃借人の保護を図るための様々な制限的な解釈等による救済の努力がなされてきた。

●2.
最高裁平成17年12月16日判決の事例は、消費者契約法の適用のない賃貸借契約における原状回復特約の効力が問題となった事案であるが、判決で、通常損耗についても賃借人の負担によって原状回復すべき旨を定めた特約の成立に極めて厳格な要件を課し、事実上このような特約の成立を否定した。

●3.
消費者契約法施行以降は、原状回復特約や敷引特約が賃借人の利益を一方的に害する不当条項であるとして、消費者契約法10条に違反して無効であるとする判決が続々と出されるに至っている。

●4.
本件訴訟は、更新料条項が消費者契約法10条で無効であるとして、更新料の返還を求めて全国で初めて提起されたものとして、新聞報道でおおきく取り上げられるなど社会的にも注目を集めており、今後の居住用賃貸マンション等の賃貸借契約における契約条項の適正化を図っていく上で極めて重要な意味を持つ訴訟である。したがって、本件訴訟においては、これまで上記判例などによって積み重ねられてきた消費者保護の理念や消費者契約法の趣旨を十分に踏まえた審理、判断がなされる必要がある。

●5.
消費者契約法10条は、消費者契約においては、たとえ契約当事者が合意したものであっても、消費者の利益を一方的に害する条項については、これを無効とすることによって、消費者を保護する趣旨に出たものである。

●6.
更新料の授受は、過去、まだ比較的長期間の一軒家の賃貸借契約が多く見られた時代において、高騰する地価に対応する賃料の補充ないし権利金の補充等の意味を持つものとして始められたと言われている。しかしながら、近時の賃貸借契約を取り巻く状況は、広く居住用賃貸マンションやアパートが普及し、賃貸借期間も比較的短期間に設定され、また必ずしも地価が右肩上がりに上昇するといった経済状況にはないといったように、従前更新料の授受が始められた頃に比べ、その社会状況は大きく変化している。

●7.
したがって、本件では、消費者契約法施行後のそのような社会状況の変化を踏まえ、居住用賃貸マンション等の賃貸借契約において、はたして更新料支払条項に合理性があるか否か、すなわち賃借人が更新料支払の対価として、それに見合う何らかの実質的な利益を受けているか否か、ということが厳格に問われなければならない。

●8.
特に、更新料については、一般に雑誌やインターネットなどの不動産広告における賃貸条件の表示対象とされておらず、契約申込みの段階になって不意打ち的に契約条項に盛り込まれるという実態があると考えられることや、本件事案のように1年間で2か月分以上といった暴利的ともいえる不当に高額な更新料が設定されている事例も見受けられるなど、その弊害は決して少なくない。

●9.
原告としては、本件訴訟において、現在の居住用賃貸マンションにおいては、賃借人にとって更新料支払条項を設けることに何らの合理性はなく、更新料支払条項は賃借人の利益を一方的に害する条項として、消費者契約法により無効であることを明らかにする。

 
貸主側
被告=貸主側(田中伸弁護士陳述)

●1.
本件訴訟での更新料返還請求は、賃貸借契約当事者の信義に反する請求である。原告は、重要事項説明を受け、更新料特約のある契約書に署名・捺印をし、更新料支払いを約束している。また、原告が本件訴訟で返還請求している更新料は、各更新時期にすべて合意更新をして異議なく支払った更新料である。しかるに、原告は、退去後に本件訴訟を提起し、過去5回分の更新料請求に及んでいる。原告は約束を一方的に覆し、支払った更新料金額について、事がすべて済んだ後に本件訴訟を起こしているもので、原告の本件訴訟提起は、道徳・倫理・信義に反している。約束を守るということは社会の最も基本的な原理の一つであって、このような請求が認められることがあってはならない。

●2.
原告は、賃料不払いを免れる手段として更新料返還請求を持ち出している。もともと原告は、各更新時に更新料を異議なく支払っていたが、賃料1ヶ月を未払いのまま、解約申し入れをして本件建物から退去したものである。原告は、1ヶ月分の未払賃料の支払いを管理会社から請求され、その支払いを免れる口実として、更新料返還請求を主張するに至った経過がある。

●3.
更新料の法的性格は、賃料の補充及び更新の地位確保の対価であり、民法に根拠を持つもので、合理性・対価性があり、借主に一方的に不利な金員ではない。原告は、更新料という賃料を被告に支払ってきたものである。

●4.
更新料は古くから社会的に承認されてきたものであり、更新料特約は、昭和30年代・40年代ころから、京都だけでなく、東京、愛知、福岡といったところを中心にほぼ全国的に行われてきた。更新料特約については、社宅を借りている企業も、また行政も、その存在を承認し、更新料について補助をなしてきた。特に生活保護においては、行政が更新料を生活保護の扶助対象として認めてきた経過がある。

●5.
建物賃貸借の分野は、消費者契約法が対象とする交渉力・情報力の格差が生じている分野ではない。交渉力の格差といっても、賃貸住宅は全国平均で10%以上がすでに空室となっている状況で、貸主は借主よりもむしろ弱い立場にある。また貸主は、多額の借入れをして投資をしているが、構造上の強度、アスベスト、犯罪事件、火災・災害の事故等の物件の様々なリスクを抱えており、他方、借主は転居するリスクを負っているにすぎない。貸主の立場は借主よりもリスクにさらされている。情報力の格差に関しても、賃借人に必要な情報は、パンフレット、雑誌、インターネット等で容易に手に入り、借主よりも貸主の情報力が勝っているものではない。建物賃貸借の分野は、交渉力・情報力の格差がある典型的な消費者問題の分野ではなく、消費者契約法の適用が疑問視される領域である。また、零細な個人貸主も多く、本件の原告も零細個人である。更新料特約に消費者契約法10条を適用することは、消費者契約法の拡大適用である。

●6.
更新料特約が消費者契約法10条に違反しないことについては、すでに平成17年東京地裁、平成18年明石簡裁の少なくとも2件の訴訟において、判例として出されている。

●7.
本件訴訟では、原告の訴状における主張で、契約書の記載と異なった保証金の主張がなされている。また、原告が提出している甲1号証にも書き換えの跡がある。原告は、事実関係については正々堂々と主張すべきであり、事実を隠すことや事実でないことを主張すべきではない。本件訴訟においては、両当事者は、事実関係について事実を素直に述べ、裁判所の判断を仰ぐべきである。本件訴訟での更新料特約は消費者契約法等に違反せず、原告の更新料返還請求等は直ちに棄却されるべきである。



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